東京大学で教わるゲーム学入門
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東京大学で教わるゲーム学入門
著者: 吉田寛
出版社: 世界文化社
ISBN/JAN: 6164418262083
形式: 電子書籍
ゲームを知ることは、人間を知ることである。・『ポン』から『ポケモンGO』まで、超有名ゲームの成り立ちがわかる。・人間の知性や感性、心理、行動が深く理解できる。・文化・教養としてのデジタルゲームと、人間・社会との関わりがわかる。いま世界のゲーム人口は30億人。もはやゲームを抜きにして、人類を語ることはむずかしいのかもしれません。ゲームを知ることは、人間を知ることなのです。本書では、著者が東京大学で実際に受け持つ講義をそのまま収録するのではなく、ふだんの講義では理論やトピックを解説する際の事例という「脇役」になりがちなひとつひとつのゲームを、あらためて「主役」の座に据え、再構成しました。各章は具体的なゲームタイトルになっており、一般の読者にもゲーム研究の意義や面白さがわかりやすく伝わってくる作りになっています。
1. この本の詳しい内容紹介
本書は、単なるゲームの遊び方や制作手法を説く技術書ではない。東京大学というアカデミックな視点から、ゲームというメディアが持つ構造、ルール、そしてプレイヤーとの相互作用を「学問」として解体・分析しようとする試みである。本書の核心は、ゲームを「ルールに基づいた相互作用の体系」として捉え、その背後にある論理や文化的意味を明らかにすることにある。構成としては、まずゲーム学(ゲームスタディーズ)の定義から始まり、次にゲームの基本要素であるルール、メカニズム、ナラティブ(物語性)の関係性を詳述。さらに、プレイヤーの心理やエージェンシー(主体性)がどのようにゲーム体験を形作るのか、そしてデジタル技術の進化がいかにゲームの定義を拡張してきたのかという、多角的なテーマが展開される。単なるエンターテインメントの枠を超え、ゲームを社会学、心理学、情報学の交差点として再定義しようとする、極めて知的な刺激に満ちた一冊である。
2. この本のハイライト・見どころ
- ゲームを構成する「ルール」と「メカニズム」の構造的理解
- プレイヤーの主体性(エージェンシー)と体験の設計理論
- ナラティブ(物語)とルードロジー(ゲーム学)の相克と融合
- デジタルメディアにおけるインタラクティブ性の本質的分析
- ゲームが社会や文化に与える影響力と、その変容プロセス
- 技術革新がゲームの定義や境界線をいかに書き換えてきたか
- ゲーム体験における「遊び」と「ルール」の力学的な相互作用
3. This本から得られる知識・スキル
- 複雑なシステムを要素分解し、その論理を読み解く分析的思考力
- インタラクティブなメディアにおけるユーザー体験(UX)の理論的理解
- デジタル文化を社会学・文化人類学的な視点から捉える多角的な視点
- ルール、物語、技術が複雑に絡み合う構造を把握するシステム思考
- 現代のデジタルコミュニケーションにおける「相互作用」の本質を見抜く力
4. こんな方におすすめ
- ゲームの面白さを言語化・理論化したいゲームクリエイター
- メディア論や文化研究を専門とする、あるいは興味がある学生・研究者
- デジタルコンテンツの構造を深く理解したい、UX/UIデザイナー
- エンターテインメントの背後にある論理的構造に知的好奇心を持つ読者
5. 著者について
本書の執筆に関わるのは、東京大学を中心とした、メディア学や情報学の最前線で研究を行う学者たちである。彼らは、ゲームを単なる娯楽としてではなく、現代社会を理解するための重要な「記号」や「システム」として捉える専門性を持っている。既存のゲーム開発の文脈ではなく、学術的な知見に基づき、ゲーム学(Game Studies)という新しい学問領域の確立を目指す視座が、その記述に反映されている。
6. 類似書籍・関連テーマとの比較・位置づけ
一般的な「ゲーム開発の教科書」が、いかに面白いゲームを作るかという「How-to」に焦点を当てているのに対し、本書は「ゲームとは何か」という「What/Why」を問うものである。また、単なるメディア論の解説書とも異なり、ゲーム特有の「ルールによる制約と自由」というダイナミズムに特化している。実用書と理論書の境界に位置し、理論を実践の深みへと昇華させるための、極めて基礎的な参照点となる一冊である。
7. 総評・まとめ
本書の最大の価値は、私たちが日常的に享受している「遊び」という現象を、高度に知的な分析対象へと変貌させた点にある。著者の視点は、ゲームの表面的なグラフィックやストーリーに留まらず、その根底に流れる数学的なルールや、プレイヤーの意識を揺さぶるインタラクションの設計にまで及んでいる。読了後、読者はゲームをプレイする際、単なる快楽の追求者としてではなく、その構造を観察する「分析的な眼差し」を手に入れることになるだろう。これは、ゲームに限らず、あらゆるデジタル・インタラクティブな体験を理解するための、強力な思考の武器となるはずだ。
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